東京都立白鷗高等学校・附属中学校の概要

🌟 都立白鷗中高一貫校とは?
東京都立白鷗高等学校・附属中学校(通称:白鷗)は、台東区元浅草に位置する完全中高一貫制の都立公立校です。1888年(明治21年)に「東京府高等女学校」として創立され、日本で最初期の歴史ある公立進学校です。その後、戦後の学制改革を経て男女共学校となり、2005年には都立初の附属中学校を併設し、現在は中学→高校の6年間を一貫教育で学びます。
2023年度には高校募集を停止し、中学の一学年あたりの募集枠を拡大。2028年度には各学年最大5クラス体制へ移行予定で、より一層、中高連携による先取り学習が推進されます。ただし、高校からの一般入学生はいません。
🎯 教育理念「開拓精神」
校訓は“開拓精神”。自らの意志で課題に挑み、困難を乗り越えて未来を切り開く力を育むことを目指しています。理念に基づき、「課題解決型学習」「伝統文化理解」「ダイバーシティ(多様性)教育」の3本柱で教育活動が展開されています。
🎓 学びの3本柱
✅ 課題探究型学習
中学~高校にかけて段階的に課題研究に取り組みます。高校2年(5年次)には日本語論文、3年(6年次)には英語論文の発表があり、プレゼン力や論理力を鍛えます 。
✅ 伝統文化の理解
音楽の授業では全員が三味線を学び、和太鼓・長唄三味線などの部活体験も充実。地域の伝統行事にも参加し、地域文化への理解を深めます。
✅ 多様性と国際理解
中3では海外研修旅行、Tokyo Global Gatewayでの短期研修も実施。WWL(ワールド・ワイド・ラーニング)コンソーシアム構築支援校として、留学生交流やオンライン英会話など、国際的な学びを推進。
📚 カリキュラム構成
中学校では学習指導要領より時間数を上乗せし、国語・数学・理科・社会・英語を強化。週50分×6〜7コマ体制で、放課後には「白鷗タイム」で自主学習を実施しています。
高校相当の5年次からは文理選択、6年次では17単位の自由選択科目を設置。段階的に学習を「探究」「発展」「総合」として発展させていける仕組みです。
🏫 校舎・施設・行事
2024年夏に東校舎が建て替え中のため仮校舎で授業中。近年リニューアルにより全学年が同一敷地で学べる体制が整いました 。施設には、自習室・図書館・PC教室・音楽室などが備わっており、放課後や長期休みには補習・自習支援も充実しています。
文化祭(白鷗祭)、体育祭など伝統的行事も行われ、部活動では和太鼓、長唄三味線、囲碁将棋に邦楽邦舞など伝統文化系に加え、運動部・文化部の活発な活動が見られます。
📖 入試・偏差値・進路実績
中学入試は、適性検査Ⅰ(国語・作文)、Ⅱ(算数・理科・社会)、Ⅲ(学校独自問題)による選抜。募集定員約166名前後、実質倍率は5~6倍前後。帰国枠・外国人枠・文化特技枠(囲碁・邦楽など)など特色ある入試も特徴です。
偏差値はおおよそ60前後。四谷大塚では60、首都圏模試センターでも高い水準と評価されています。
進学実績も非常に優秀。令和4年度には国公立大現役合格者58名、東大・難関私大(早慶・理科大等)への合格者多数。毎年東大現役合格者を輩出し、都立中高一貫校の中でもトップレベルの進学実績を誇ります。
💰 学費・費用
公立中高一貫校であるため、入学金・授業料ともに低コスト。高校時代の授業料は年間約118,800円で、入学金も約5,650円と経済的負担が少ない設計です。
🚉 アクセス
- 所在地:東京都台東区元浅草
- 最寄駅:
・都営大江戸線・つくばエクスプレス「新御徒町」駅 徒歩5~7分
・東京メトロ銀座線「稲荷町」駅 徒歩5分
・JR山手線「御徒町」駅 徒歩10~15分
✔️ まとめ
東京都立白鷗高等学校・附属中学校は、130年以上の伝統と先進的な中高一貫教育を併せ持つ都立名門校です。校訓「開拓精神」に基づいた探究型学習、伝統文化理解、国際性育成、そして低コストかつ高い進学実績が魅力。共学で多様性を尊重しながら、自分の道を切り拓く力を養える環境が整っています。
中学受検を考えるなら、適性検査の対策+作文・探究活動への好奇心を育みつつ、学校説明会や体験授業(例:令和7年度第3回7/12)に参加し、実際の校風を肌で感じることをおすすめします。