都立中高一貫校受検専門学習塾
適性検査Ⅲ

東京都立小石川中等教育学校の入試「適性検査Ⅲ」の基礎知識

soyu

🧠 適性検査Ⅲってどんな試験?

適性検査Ⅲは、小石川中が独自に作成する試験で、算数・理科分野の思考力・分析力・記述力が試されます。共通問題ではなく、自校作成問題という点が最大の特徴です。

  • 構成:例年大問2題・小問7題で、所要時間は45分。
  • 出題領域
    • 大問1(理科系):身近な現象や実験テーマから、観察・分析・実験設計・思考力を問う内容。
    • 大問2(算数系):規則性・場合の数・図形など、論理的思考を必要とする問題。

📌 出題のねらいって何?

出題方針では、以下のような力を総合的に見ています :

  1. 「知識・経験を基に課題を解決する力」
  2. 「自然科学への興味や好奇心」
  3. 「事象を数理的に分析し、論理的に判断する力」

つまり、単なる覚えごとではなく、日常の観察 ➝ 仮説 ✕ 実験・分析 ➝ 結論といった一連の思考プロセスがポイントです。


🧩 過去問から見る具体例

🔬 大問1:理科系の思考問題

  • 氷の大きさの違いによる冷却実験
    → 大きさの違う氷の理由を「表面積と融解効率」の観点から図とともに説明。
  • 調理の切り方と浸透時間の関係
    → 食材への味の浸透を早める工夫と理由、さらにその実験計画(試し方)を自分で立案 。
  • ボトルアクアリウムの生態系
    → 微生物・光合成環境、観察実験の方法を思考し論述。
  • 撥水 vs 吸水素材の比較実験
    → 厳密な実験結果から、どちらの素材が水を吸収しやすいかを根拠とともに記述 。

📐 大問2:算数系の論理問題

  • タイル配置や立体図形の規則性
    → 碁盤タイルの白黒並び方、立方体の切断面の解析など 。
  • 場合の数
    → 白いタイルを5枚つなげるパターン数を網羅的に考察 。

🛠 効果的な対策方法

知識+思考の両立トレーニング

  • 理科のテーマは幅広いため、教科書の基本原理だけでなく生活現象も意識して学びましょう。
  • 実験・観察から「なぜ?」を深掘りし、仮説の設定→検証方法→結果の解釈の練習を重ねます 。

論理的な記述力の強化

  • 記述問題では「理由+根拠+結論」を整然と書くことが必須。
  • 書き方のテンプレート(例:最初に要点を述べ、理由を展開し、最後にまとめる)を意識して練習。

細部を見逃さない読解力

  • 問題文や図表の情報は一見シンプルでも深読みすること。
  • 過去問分析から「どの条件が重要か」「省略はないか」を読み解くクセをつける。

パターン学習と応用演習

  • 小石川独自問題には一定の傾向があるため、過去問から類題を抽出して反復学習が有効。
  • 他校問題でもOK。九段中や公立一貫校の理数系問題にも触れて思考トレーニング。

家庭でのアウトプット強化

  • 親子間で「今日の疑問」を共有し、口頭で説明し合う習慣を持つ。
  • 演習後は「なぜそう考えたのか」をノートに書き出し、理由や根拠の明文化を習慣化。

📚 推奨教材・学習プラン

時期学習内容
小4~小5図形・規則性・場合の数など基礎力を遊びで習慣化
小5後半~小6前半過去問や適性検査Ⅲ風問題で演習。記述練習を融合
小6後半時間制限と本番形式模試で実戦力養成。解答ノート整理へ

おすすめ教材例:

  • 小石川中の過去問(学校HPにPDFあり)
  • 入試対策ドリル(都立一貫校専用、理数系)
  • 早友学院・ena・Z会など各塾のオリジナル問題集

🎯 試験当日の戦略ポイント

  1. 最初に全体確認:図や条件をざっと読み、解けそうな問題から取りかかる。
  2. 時間配分:大問ごとに所要時間を決め、理科と算数のバランスを取る。
  3. 記述は最後まで書き切る:途中採点でも書き切る姿勢が評価につながります。
  4. 丁寧な図示と根拠記述:特に理科では、図やグラフを自分で描いて示すことで論理性UP。

✅ まとめ:Ⅲは「数理×思考×記述」

  • 適性検査Ⅲは小石川中だけの独自問題。理科と算数の両方で、自分の力で思考し、伝える力が試されます。
  • 生活の中に潜む疑問を拾い上げ、「なぜ?」「どうすれば?」と考える姿勢が合格への鍵。
  • 過去問演習をベースに、記述のテンプレや理由の明文化、思考の型化をトレーニングすれば、着実に力がつきます。

都立中高一貫校の最難関、小石川中を突破するには、適性検査Ⅲへの本気準備が必要不可欠です。将来に活きる「考える力」「伝える力」を、この経験でしっかり身につけていきましょう!


受験生の皆さんへ: 適性検査Ⅲを制することで、将来の「学び方」を体得するチャンスです。応援しています!

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早友学院(そうゆうがくいん)
早友学院(そうゆうがくいん)
1980年に創立された早友学院は、都立中高一貫校(両国高校附属中学校、小石川中等教育学校、白鷗高校附属中学校、桜修館中等教育学校、富士高校附属中学校)、有名都立高校(都立日比谷高校、都立西高校、都立戸山高校、都立青山高校、都立新宿高校)、有名私立高校(大学付属校、難関校)などの受験を専門とする進学塾です。創立以来、「生徒一人ひとりを大切にする教育」を理念に掲げ、40年以上にわたり多くの難関中学・高校合格者を輩出してきました。特徴は、少人数制指導ときめ細やかな個別対応にあり、生徒の理解度や性格に応じた最適な指導を行っています。基礎学力の定着から応用力の育成まで、段階的かつ体系的なカリキュラムを整備し、着実に実力を伸ばすことを重視。また、家庭との連携も大切にし、定期的な面談や報告を通じて保護者と一体となって子どもを支えます。学力向上だけでなく、学習姿勢や自立心の育成にも力を入れ、将来にわたって役立つ力を育むことを目指しています。温かく厳しい指導で、生徒の可能性を最大限に引き出す学習環境を提供しています。
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